館山城・城山公園のツツジ&サツキが見頃です

画像参照:館山市役所(https://www.city.tateyama.chiba.jp/tosikeikaku/page001780.html)

当館から車で約30分。
“南総里見八犬伝”のモデルとしても知られる人気の戦国武将、
里見氏の居城跡を整備した城山公園は
見晴らしのよい丘陵地に位置し、梅に椿、桜、
その他、万葉集にも詠まれた約100種類の植物など
季節折々の花々が楽しめる花の公園として親しまれています。

ツツジとサツキの名所としても知られ、
これからゴールデンウィークの時季にかけては
「オオムラサキ」「ヒラドツツジ」「クルメツツジ」など
約6,400本ものツツジとサツキが見頃を迎え、
眼下に館山湾を見晴らす素晴らしいロケーションの中、
城山全体を彩る華やかな景色が楽しめます。

ところで、ツツジとサツキの違いをご存じでしょうか。
実はサツキもツツジ科の植物で、正式名称は「サツキツツジ」。

一見して花の姿やカタチはよく似ていますが、
ツツジ:約6cm
サツキ:約4cm
と、ツツジの花のほうがやや大きめ。
「おしべ」の本数も5本のサツキに対し、ツツジは5本以上です。

また、ツツジは一つの蕾に3つの花が咲き、
サツキよりも一か月程早く葉が出てから
同じ時季に一斉に開花するのに対し、
サツキは枝先に複数の花芽がつき、
葉が出るより先に花がパラパラと開花します。

花の咲く時季が異なるため、俳句の世界ではツツジは春、
サツキは夏の季語というのも面白いところ。

余談ですが、ツツジは中国では「躑躅(てきちょく)」と書かれ、
これは日本の「躊躇(ちゅうちょ)」と同じ意味。
その理由は、ツツジには毒のある品種があり、
羊がそれらのツツジを食べるのをためらった、という逸話に由来しています。

心地よい風が吹き抜ける山頂で
園内に咲き誇る、ツツジとサツキの花すがたを
のんびりと観察しながら歩く春の一日も楽しいもの。

敷地内には三層四階天守閣様式の館山城(八犬伝博物館)をはじめ、
市立博物館や枯山水のある日本庭園、茶室も点在。

富津の天然醸造醤油や県産ピーナッツ、
上総海苔や伝統製法の鰹節など、常時20種類以上もの
お団子メニューを取り揃えた「里美茶屋」では、
“南総里見八犬伝”の八犬士にちなんだ8種の餡
(つぶ餡・こし餡・みたらし・ずんだ・白餡・ごま・くるみ・ピーナッツ)
が味わえる名物「房州里見だんご」も人気です。

家族でのびのび遊べる広い芝生広場もあり、
ポカポカと暖かな春の陽射しを浴びながら、
のんびりと歴史散策やひと休みが楽しめます。

お天気の良い日は、ぜひ足を延ばしてみてください。