
房州に初夏の訪れを告げる果物、“びわ”。
日本に入ってきたのは古代で、
ここ千葉県では今からおよそ270年前の
1751(宝暦元)年に栽培が始められたとされ、
江戸時代中期には、「房州びわ」が
市場に出荷された記録も残されています。
農林水産省の統計によれば、
ここ千葉県は全国屈指の生産量を誇る、
知る人ぞ知る、“びわ”王国!
1909(明治42)年には皇室への献上も始まり、
以来、戦時中の一時期を除き、
100年以上に渡って今日も献上されています。
初冬に花をつけ、寒さの中で実を結ぶ“びわ”は、
寒すぎると枯れてしまうため
温暖な地方でしか栽培できない果実。
千葉県の中でも当館のある鋸南町、
および南房総市や館山周辺は
県全体の86%を占める「房州びわ」の一大産地です!
:南房総喰旅(https://www.mboso-etoko.jp/kuitabi/)
夏へと向かう5月下旬から6月にかけては収穫のハイシーズンで
ハウスものから露地ものへと切り替わり、
当館から車で15分程の場所にある
「道の駅とみうら 枇杷(びわ)倶楽部」等は
珍しい「びわ狩り」が楽しめることでも知られています!
現地では名物のびわソフトや、びわカレー、
びわの葉紅茶など、他ではなかなか目にしない
お土産の種類も豊富!
古来より薬効があることで知られる“びわ”の木は、
3,000年前のインドの古い仏典で
「大薬王樹 だいやくおうじゅ」という名で登場し、
葉、実、種の全てが万能薬として利用されてきました。
ちなみに九州地方で主に栽培されている
「茂木(もぎ)」種と比べ、千葉の「房州びわ」は
大果系の品種が中心で可食部も大きく食べ応えも大!
果実の傷みやすさから、収穫までの手入れも繊細で、
高級果実として扱われるこの「房州びわ」。
産地だからこそもぎたてのフレッシュさで味わえる
ちょっと贅沢な初夏のご行楽にいかがですか。
※2022年6月以降のびわ狩りについては、
公式サイトをご確認の上、お出かけください。
▽道の駅とみうら 枇杷倶楽部
https://www.biwakurabu.jp/